「死にたいなら1人で死ねよ」という言説について
僕たちは誰1人として、誰かの命を奪うことはできないし、その存在を否定することはできない。それは絶対あってはならないことだ。
テロや殺人事件が起こった場合、事件の首謀者を裁くのは僕たち市民ではなく、すべては法の権限に基づいた司法判断に依らねばならない。
ところが。
「死にたいなら1人で死ねばいいのに」
あるキャスターがテレビでこう言っていた。
彼女には悪気はなかっただろうし、被害者や遺族を思い、心からそう述べたのだろう。
しかし彼女の言説は、あるパラドックスを抱えてしまっている。
彼女は犯罪者と同じロジックにはまってしまっているのだ。つまり、人の命は他人から否定され得るものだという思考に、彼女を含め、ネットの言説は気づかないうちに浸ってしまっている。
(つづく、、かも)